関西方面の高級材を担当しています。西日本の森林は東日本と比べて、古くから手入れが行き届き、良質な木材が多く生産されているのが特徴です。これらの高級材は、役物として和風住宅の柱や梁に使われ、家の見どころとなります。

取引先である材木屋さんのニーズを踏まえた上で、仕入先にもこまめに足を運んで信頼関係を築き、𠮷貞でなければ仕入れられない良質な木材を揃え、お客さまに喜んでもらえるよう、良品を提供すること。これこそが、私たちの使命だと考えています。

高価な木材ですから、仕入先・お客さま双方が納得できるような価格で販売できるよう、木の価値と適正な価格を見極めることが私の役割です。

自分の提案によってお客さまに喜んでいただき、それが質の高い家づくりに結びつき、リピーターとなっていただくことが私の喜びでもあります。

私の担当は、外国産材です。ヨーロッパやロシアは欧州アカマツ類、北米は米マツや米ツガなどの木材です。品質の安定した外国産材は、主として住宅の構造材に使われます。現在、木材全体の消費量のうち外国産材が７割を占めているという現実があり、良かれ悪しかれ、外国産材が日本の家づくりを支えていると言ってもいいでしょう。

大量消費される外国産材については、安定供給こそが何よりも重要で、さまざまな情報を分析して必要とされる商品を、多種多様なサイズごとに仕入れて、お客さまの在庫状況を見計らって、オーダーされる前に適切なタイミングで提案します。

その積み重ねから「寺門に任せておけば安心」「寺門なら、求めている木材をいつでも持っているだろう」と頼っていただけるような信頼関係を築き上げることが木材流通の醍醐味です。

家づくりのスタートからフィニッシュまで必要となるさまざまな住宅資材を、地域密着の営業スタイルの中で地に足の付いた提案を行えることが当社建材部門の強みと言えるでしょう。

合板などの定番商品はお客さまの需給状況を見計らいながら適切に提供することに心掛けます。

一方、キッチンやトイレなどをはじめとする設備類については、一棟ごとの図面をもとに家族構成や年齢、ライフスタイル、嗜好、予算など多様な情報を引き出し、ベストな提案を行って、お客さまの受注活動をサポート。こうした設備機器類については材木屋さんの不得意とするところでもあり、私たち建材営業の知識力や商品提案力が受注増に与える影響は大きいはずだと自負しています。

今後、新築住宅は減少していきますが、施主の心を射抜く提案力によって激しい競合の中で存在感を示すことができると考えています。

営業は受注のみに専念し、その後はCAD が起点となってプレカット加工を行うスタイルが大手では主流です。私たちは、受注活動から始まって度重なる打合せや図面づくり、加工指示など納品までのすべての過程に営業が責任を持って対応することをこだわりとしています。

だから、営業にも建築や木についての細かい知識が必要です。家づくりでは、すべての工程に正確さが求められます。私たちは細心の注意を払い、正確迅速なプレカット加工に心掛けます。その過程で、現場監督や大工さんたちとの専門的な交渉にも細やかに対応するのは、言うまでもありません。

在来木造軸組工法はプレカット加工なしでは継承できません。また、私たちは大手では対応できない難易度の高い複雑な物件を得意としています。一棟ずつ質の高い家が完成することに誇りを持って、プレカット事業を続けていきたいと思います。